独話以外、対話未満。

noteから転載。

　GREEの方がもうすぐ完全に終了で寂しいですが、その分ミリシタは盛り上がつてゐる様子でそれはそれで嬉しい。今回のPSツアーは演劇仕立てといふことでグリマスのミームが多少なりとも受け継がれるのかな、と思つてみたり。曲もかなりミュージカル寄りで好悪は分かれさうだけどこれはこれでなかなか。コミュも巧く処理してゐて面白かつたです。ちなみに最終日に体調を崩して寝込んだので朋花4凸逃しました。どうにか千鶴さんに届いたのが救ひ。
　それはさておき、だいぶ遅れ気味ですがMS03の感想を。美奈子が入つてゐるからといふだけでなく、今回も割とカロリー高めですね。

可愛ければそれでいい。箱崎星梨花『Come On A Tea Party!』
　ハミングと食器を準備する音から始まつて「はじめてのお茶会」に友達を招くドキドキや楽しみな気持ちを歌つてゐます。星梨花といふと「可愛い」「天使」みたいな面ばかりで「裏」が見えないのがむしろ不安をかき立てるところもあつたと感じるのですが、ここまで「可愛い」で押されるともうなんかそれでいいかな、と最近思ふやうになつてきました。曲自体可愛い音だけで埋められたやうなキラキラ感があつて「これが星梨花」といふ感じです。

精一杯を召し上がれ。佐竹美奈子『満腹至極フルコォス』
　マーチング的なスネアから始まるのは美奈子らしい中華料理フルコースの曲。「お世話するのが好き」とりわけ「食べさせるのが好き」といふ一面を大大的にフィーチャーしてゐます。様様な料理名を織り込んだ歌詞もいろいろな音を詰め込んだ曲調もハイカロリー。今まで割と「正統派アイドル」の枠に収まつてきたのが今回で一歩踏み出してきたな、と感じさせます。踏み出す方向がこつちでいいのかは……まあいいんでせう。これが初だと微妙だけどまあミリシタでも既に『スマイルいちばん』が実装されてゐるし、いいのかな。

一秒でも、一瞬でも、一歩でも。高山紗代子『Only One Second』
　ミリオン随一の「熱いアイドル」紗代子ですが、アップテンポな曲は実は初ですね。今まで秘めてきた熱さをぶつけるやうに、自分を叱咤して前に進む力強さを込めた曲になつてゐます。そこで前面に出てくるのが「不器用さ」とか「自分への叱咤」な辺りがまた紗代子らしいのですが、曲調そのものはむしろ爽やかに突き抜けた感じなのが巧いバランスだと感じます。今回のアルバムの中でも出色と言つてよいのではないかと。曲だけ見てもキャラと重ねてもいい曲です。

オトナだから甘えたい。馬場このみ『To...』
　持ち歌はセクシーでアダルティなことに定評のあるこのみさん、今回もオトナだからこそのほろ苦い片想ひをオサレ度の高い曲に乗せて歌つてゐます。一見よくあるオサレ恋愛歌に見えて「妹みたく思うんでしょ？」といふフレーズをこのみさんに歌はせるのが重いといふか憎いですね。一気にキャラソンとしての強度が上がつてくる。少し古めの言葉選びも「敢へて」だらうと思はせます。今までのソロ曲と較べて特に目立つ新機軸がある訳ではないのですが、きつちり間違ひの無いところに置いてきた感がありますね。このみさん入門には好適。

歌声は遠くまで届く。最上静香『Sing My Song』
「蒼の系譜」もがみん、これが初めてのバラード。MSシリーズは「改めて自己紹介」といふ割には結構初物に挑戦してきますね。今を留めておきたいけれど時を進めて出会へた未来がある、だから想ひを乗せて夢を叶へるために歌ふ、といふのは正にもがみんらしい。しかしここまで「歌ふこと」そのものにフォーカスした曲は千早にも無いのでは。ところで「閉じ込められた砂のように」といふフレーズは『Precious Grain』からでせうし、やはり既存ソロ曲を踏まへてといふのはそれぞれ意識されてゐるのだらうな、と思はれます。アウトロは最初聴いた時は尻切れに聴こえたのですが、ある意味潔さを感じる切り方で変に引つ張るよりいいな、と思ふやうになりました。

　5人で5曲といふことで毎回のことですがバラエティに富んでゐて、たつた5曲でも満腹感ありますね。メンバー選びの時点である程度ばらつきすぎずまとまりすぎずといふ感じに調整してゐるのかも。あと今回改めて思つたのは「既存ソロ曲で予習しておいた方が楽しい」ですね。つむつむと歌織さん以外は今までもさうだつたのですが、既存曲からの文脈で殴つてくる系は結構あるので、LTPとLTHで推しの曲だけでも聴いておいた方がたぶんより楽しめるのではないかな、と。

　そろそろペース上げて追ひ付きたいところなのですが、膝に4thBDを受けてしまつたので（最高でした）まだのんびりで。別に利益を期待する記事ではなく自分の備忘録のやうなものですしね。ただ最後まで追はうとは思つてゐます。